美容液は、肌の悩みに効率よくアプローチすることが期待されるアイテムです。特に敏感肌の方々は、肌への刺激を避けながら効果を得るために、選ぶ際の注意が必要です。美白、保湿、エイジングケアといった効果を望む美容液は多種多様に存在しますが、肌に優しい成分を含んだものを選ぶことが鍵となります。そこで今回は、敏感肌向けの美容液の選び方や、敏感肌におすすめな美容液を11個厳選して紹介します。後半では、美容液の正しい使い方も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
敏感肌ってどんな状態?原因は何?
乾燥により化粧ののりが悪くなったり、普段使用しているスキンケア製品で肌がピリピリと感じたりすることはありませんか?
敏感肌は、肌のバリア機能が低下して、赤み、かゆみ、肌荒れ、ニキビ、乾燥などの症状が出ている状態を指します。
敏感肌には、外的要因と内的要因の大きく2つの原因があり、外的要因には季節の変わり目や花粉、紫外線、ほこりなどが含まれます。環境要因により、気温や紫外線量の急激な変化が生じ、肌がそれに追いつけず敏感肌になる場合です。特に花粉の多いシーズンには、肌のバリア機能が低下し、症状が悪化することがよくあります。
内的要因としては、睡眠不足やストレス、栄養の偏りが挙げられます。睡眠は肌の再生に不可欠であり、睡眠不足は肌のバリア機能の低下に直結します。また、ストレスは皮膚の炎症を引き起こす原因となりうるため、ストレス管理も敏感肌のケアには重要です。
肌悩みに合わせて敏感肌に優しい成分を選ぼう
自分の肌状態に合ったスキンケア製品を選ぶことが、敏感肌の適切な管理につながります。自分の肌悩みに合わせて、効果が期待できる成分が含まれているかを確認するようにしましょう。ここでは、肌悩み別の美容液のおすすめ成分に関して解説していきますね。
カサカサとした質感でひりつきや突っ張り感がある乾燥肌には保湿成分
敏感肌の人にとって、肌の乾燥は大きな悩みの1つです。特に、カサカサとした質感や突っ張り感がある乾燥肌は、適切な保湿成分を含む美容液を選ぶことが重要です。「セラミド」は、肌の角質層に自然に存在する成分で、水分と細胞を結びつける役割を持ちます。
セラミドが肌に豊富にあることで、角層の隙間が埋まり、外部刺激からの保護と内部の水分の保持が可能になります。特に低分子のセラミドやヒアルロン酸は肌の角質の深層部まで浸透しやすく、長時間の保湿効果が期待できます。
セラミドの他にも、水分を保持する能力が高い「ヒアルロン酸」や外部からの水分を引き寄せて肌の表面に保持する助けとなる「グリセリン」、肌の弾力と保湿を支える「コラーゲン」の成分も乾燥肌には最適です。
シミ・そばかすにアプローチしたい場合は美白成分に着目
美白成分の主な働きは、メラニンの生成を抑制し、シミやそばかすを防ぐことです。メラニンは、紫外線に晒されることによって過剰に生成され、肌の色素沈着を引き起こします。美白成分を含む美容液は、これらのメラニン生成を効果的に抑えることが期待できます。
美白有効成分の代表的なものは、メラニンの生成を抑える「ビタミンC誘導体」や天然の美白成分の「アルブチン」、炎症を抑える「トラネキサム酸」、肌のターンオーバーを促進するとされている「プラセンタエキス」がおすすめです。
他にも「ハイドロキノン」は効果的な美白成分として知られていますが、刺激が強いです。使用する際は、最初は低濃度の製品から始め、肌の反応を見ながら徐々に濃度を調整していくようにしましょう。
また美白成分が肌に効果を発揮するには、一定期間継続して使用することが重要です。肌のターンオーバーのサイクルに合わせて、少なくとも1ヶ月以上は継続的に使用し、肌の変化を観察しましょう。
しわやハリなどが気になる年齢肌には、エイジングケア美容液
年齢を重ねるにつれて、肌のハリや弾力が失われ、シワが気になることが増えてきます。これは、皮膚のバリア機能が低下し、肌内部の水分と栄養が保持しにくくなるからです。エイジングケア美容液に注目すべき成分は、「コラーゲン」と「エラスチン」です。
コラーゲンは、肌の真皮層に存在し、保湿とハリを与える手助けをします。外から補うコラーゲンは角質層までで直接真皮までは浸透しませんが、肌表面の保湿を促進し、ハリを与えます。
エラスチンは、生まれながらにして生成され、加齢と共に失われる成分です。肌の中のエラスチンは肌のしなやかさと弾力を保つ役割を持ち、このためにも重要です。これらの成分に加え、レチノールは万能ビタミンとも呼ばれ、高い活性力を持ち、肌に輝きを与える美容成分として着目されています。目元や口元などにできる頑固なお悩み、くすみやキメの乱れ、たるみなどの年齢サインに働きかけます。
紫外線対策としての日焼け止めの使用も忘れずに行い、外的要因による肌老化を防ぎましょう。
にきびやニキビ跡を気になる方は場合にはニキビケア美容液
にきびやニキビ跡を改善したい場合には、ニキビの赤みや炎症を抑える「グリチルリチン酸2K」やニキビの原因となる細菌の増殖を抑える「イソプロピルメチルフェノール」、肌の本来の力を助け、キメを整えるビタミンC誘導体」がおすすめです。
また、保湿は肌のバリア機能を支え、乾燥によるダメージを防ぐため「ヒアルロン酸」や「グリセリン」などの保湿成分が豊富に含まれている美容液を選ぶようにしましょう。
敏感肌に合った美容液選びのポイント
自身の肌悩みにあった成分が含まれている美容液を選ぶことも大切ですが、敏感肌の人は、肌負担のない美容液を選ぶことも大切です。ここでは、敏感肌でも失敗しにくい美容液の選び方のポイントを解説していきます。
肌への負担が少ない要素かチェックする
敏感肌の方にとって美容液を選ぶ際は、肌への負担をできるだけ減らすことが大切です。肌への負担をできるだけ少なくするポイントをチェックしていきましょう。
香料を使用しておらず、香料でのかぶれやアレルギーを起こす心配がない
特に注意したい点のひとつが製品に含まれる香料です。香料は肌の刺激となり、かぶれやアレルギーを引き起こす可能性があるため、香料を使用していない製品を選ぶようにしましょう。
敏感肌の方は、香料が原因で皮膚が過敏反応を示すことがあり、肌荒れやアレルギー症状が生じることがあります。製品を選ぶ際には、パッケージや成分表を確認し、「無香料」と明記されているかを確かめるようにしましょう。
本来化粧品には必要としない着色料を使用していない
着色料もまた、肌の刺激になることがあります。着色料が含まれていると、肌の刺激やアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
購入前には必ず成分表を確認し、「無着色」と表示されているものを選ぶようにしましょう。
アルコール類を使用していない
アルコールは化粧品において、溶解剤や防腐剤として用いられることがあります。アルコールは肌を乾燥させることがあり、敏感肌の方にとっては赤みやかゆみを引き起こす原因になることもあります。
アルコールフリーの製品を選ぶことで、肌トラブルを避けることができるので、なるべく「アルコールフリー」や「無アルコール」と記載されている製品を選ぶようにしましょう。
アルコールが含まれている場合には、パッチテストを行い、肌に異常がないかを確認してから使うことをおすすめします。
トライアルセットやテスターなどで試してから選ぶ
製品を顔に直接使用する前にトライアルセットやテスターを利用して、腕の内側など目立たない部分でパッチテストを行いましょう。方法は簡単です。テストする製品を少量取り、選んだ部位に薄く塗布します。多すぎず、かつ均一になるように心がけましょう。
製品を塗布した後、最低でも24時間は観察を続けます。この期間、水や他の製品で洗い流さないよう注意し、皮膚の反応をチェックします。もし何らかの異常が現れた場合は、すぐに使用を中止し、必要に応じて専門医に相談してください。
パッチテストは、アレルギーや敏感反応の可能性を低減しますが、全ての肌トラブルを完全に防ぐものではありません。敏感肌の方は、常に肌状態の変化に注意しながら新しい製品を導入することが大切です。
お肌にやさしい使い心地(テクスチャー)を選ぶようにする
敏感肌は摩擦による刺激を避ける必要があります。そのため、伸びが良く、スムーズに肌になじむテクスチャーを選ぶことが大切です。
また、朝と夜、季節に応じて美容液の種類を使い分けることで、肌のコンディションを最適に保つことが可能です。メイクのノリを悪くせず、肌を整えるため、朝用には軽いテクスチャーの美容液を選び、メイク前の肌にサッとなじむものが理想的です。
夜用には少しリッチなテクスチャーでも問題ありません。夜は肌の修復と再生が活発になるため、エモリエント効果が高く、保湿力のある美容液が適しています。
敏感肌を考えた商品テスト済みの美容液を選ぶ
「アレルギーテスト済み」とは、製品が一般的にアレルギー反応を引き起こしにくい一定の基準を満たしていることを示します。すべての人に完全に安全とは言い切れませんが、肌トラブルのリスクを最小限に抑えるための指標になります。
また敏感肌用に特別に設計された製品は、刺激の少ない成分を使用しており、肌に優しい処方となっています。中には「敏感肌テスト済み」「敏感肌処方」などの表示があることもあるため、確認してみると良いでしょう。
敏感肌におすすめの美容液11選
敏感肌におすすめの美容液を11個厳選してご紹介します。市販で購入できるプチプラからデパコスまで満遍なく紹介しているので自分の目的や好みにあった美容液がないかチェックしてみてください。