「有名予備校に通っているけど成績が伸び悩んでいる」
「実績のある塾に通い、努力もしたのに結果が出なかった」
「より良い環境を求めて転塾を検討しているがどう選ぶべきかわからない」
このようなお悩みを抱えていませんか?
難易度が高いとされる医学部受験を成功させるためにはいくつかのポイントがあり、塾・予備校選びにおいては指導スタイルや授業方法、講師の質などを見極める必要があります。
この記事では、医学部受験が難しいとされる理由や、医学部受験の成否を分ける塾の特徴について解説します。また、指導スタイル・授業方法・講師の質に焦点を当て、医学部受験におすすめの塾もご紹介します。
目次
医学部受験が難しいといわれる理由
合格が難しいといわれる医学部受験ですが、その理由は「レベルが高いから」と一括りに説明できるものではありません。有名な塾・予備校に通っても思うような成果が出ないケースも多いです。
なぜ医学部受験が難しいといわれるのか、その主な理由は次の3つにあるといえます。
・苦手科目が合格を阻む
・大学ごとに受験内容が大きく異なる
・学習の効率化が必須だが最適な方法を見つけるのが難しい
これらのポイントを押さえられるかどうかで医学部受験の成否が分かれます。しっかりと理解し対策できれば成功につながる可能性が高くなりますので、以降の解説を参考にしてください。
苦手科目が合格を阻む
国公立医学部受験では、数学・英語・理科の3教科が全体配点の80%以上を占めるケースが多く、合否に直結する要素となっています。
そのため、特に上記の中に苦手科目が残っている場合は早急に克服する必要がありますが、苦手を把握したあとにどのように対策していくべきかわからず、効果的な対応が取れないというケースも多いです。
求められる得点が高い医学部受験においては受験生自身が思うように対策できないことはもちろん、学校や塾の先生が個々の苦手科目にアプローチできないということもあります。苦手科目が解消されないままだと目標とする点数に届かず、伸び悩みを感じるケースも多いです。
後に詳しく解説しますが、たとえば一律のカリキュラムで進行されることの多い集団授業では、苦手科目を克服することが難しく、対策も遅れてしまう傾向があり、結果的に得点力が上がらないケースがあります。
早い段階から、個別指導で徹底的に苦手分野を克服していくことをおすすめしますが、「自分では解消できない」と悩む受験生の方や、「具体的にどのような塾でどのような講師に指導してもらえばよいのかわからない」という方もいらっしゃいます。
大学ごとに受験内容が大きく異なる
医学部受験では、大学ごとに入試形式や科目の配点が異なります。そのため、それぞれの大学の特性に応じた対策が必須です。
医学部受験の対象となる大学は、国公立51大学・私立31大学の全82大学が存在しますが、配点バランス・入試傾向は大学によって大きく異なります。これを医学部というひとつの括りで捉えてしまうと、各大学に特化した対策が出来ず、ハイレベルな医学部受験では、それが合否の決め手になってしまうこともあります。例えば、同じ国立大学であっても徳島大学医学部と広島大学医学部では受験の仕組みや配点が次のように異なります。
広島大学 医学部医学科
・共通テストの配点比率が低く(約36%)、個別学力試験での逆転も可能。
・個別学力試験で、英数重視 / 理科重視の配点があるので、特定科目が得意な受験生が合格しやすい。
・個別学力試験は学部共通問題の入試標準レベルが中心で、高得点争いの勝負になる。
徳島大学 医学部医学科
・共通テストの配点比率が非常に高く(約70%)、個別学力試験での逆転が難しい。
・個別学力試験に理科がなく、かわりに共通テストの配点が高い。
・個別学力試験の数学が、全学部共通問題ではないので少し難しめの問題も出題。
また、私立医学部でも、日本大学医学部のように全学部共通問題で高得点が重要な大学もあれば、藤田医科大学のように記述力がウエイトを占める大学もあります。

医学部受験では大学ごとの対策が必須ですが、大手の塾でも地方の国公立医学部の受験対策は行っていないことが多いです。そのため、受験しようと思った大学の対策方法がわからないというケースもよくあります。
こうした複雑な入試体系では、各大学の傾向に適した準備をしなければ、学力が高くても不合格となってしまう可能性があります。
集団授業による標準化されたカリキュラムでは、生徒個々の学習ニーズに応じた柔軟な対応には限界があるのが実情です。そのため、学習における非効率な時間が生じやすいことに注意しましょう。
学習の効率化が必須だが最適な方法を見つけるのが難しい
苦手科目の解消や受験大学ごとの対策など、医学部受験においては効率の良い学習ができるかどうかが鍵となります。学習の効率化という観点には、受験生それぞれに合った塾・予備校に通えているか、学習環境は十分かという問題も入ってきます。実際に塾・予備校に通っている受験生の方、親御様の中には「今の学習環境が最適なのか」というお悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。
受験生に合っていない環境だと「通学などで学習のための時間が無駄になってしまう」「授業が自身のレベルや対策すべき内容に合っていないために無駄な時間が生じてしまう」「集中力が続かず効果的な学習にならない」といった「学習ロス」が生じてしまいます。
受験生に合った塾・予備校を見極める方法に「指導スタイル」「授業方法」「講師の質」で比較するという方法があります。それぞれについて次の段落で解説しますので参考にしてください。
塾の指導スタイル・授業方法・講師の質を徹底比較
塾・予備校によって、指導スタイル・授業方法・どういった講師が在籍しているかはさまざまです。ここでは、次の3つの要素から、塾の特徴や費用感を解説します。
・集団指導と個別指導
・対面授業とオンライン授業
・プロ講師と学生講師
集団指導か個別指導か
塾の主な指導スタイルに、集団指導か個別指導かがあります。一般的に集団指導では、さまざまな大学に対応できる入試基礎力や思考力が身につくよう、指導計画が練られていることが多いです。
多くの生徒を対象とした一律のカリキュラムが中心となりますが、一方で特定の大学の入試形式に特化した指導や個別に対応する体制は整っていないことが多いです。
個別指導の場合は、集団の授業で学習に消化不良のある受験生や、特定の科目を磨きたい受験生、志望校に特化した対策を受けたい受験生に向いているといわれます。
個別指導ときくと弱点がある受験生を個別に救済するような学習のイメージを持つ方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。医学部受験など、特定の学部受験・大学受験のための個別プランニングを行い、基礎力の高い受験生を強化するための役割も期待できるのです。
集団指導と個別指導の主な特徴を、メリット・デメリットでまとめると次のようになります。
指導スタイル | メリット | デメリット | 費用感 |
集団指導 | ・個別指導よりも費用が低い傾向にある
・コスパ良く基礎力が習得できる |
・学習の消化不良が残る可能性あり
・カリキュラムや講師選択の自由度が低い |
大手予備校の場合、年間100万円程度(500万程度を要する塾・予備校もある) |
個別指導 | ・集団学習での消化不良を解消できる
・カリキュラムや講師選択の自由度が高い ・志望校に特化した対策に強い |
・集団指導と比較すると費用が高い傾向にある | プロ講師指導の場合、年間400万円程度(塾・予備校によっては100万円〜600万円と幅がある) |
対面授業かオンライン授業か
塾・予備校の授業は、過去には対面形式のものが一般的でしたが、近年はオンラインの授業を取り入れるところも増えています。
対面授業の主なメリットは「ライブ感」です。
講師と直接顔を合わせるため授業に臨む緊張感があります。また、授業の前後に質問できることがあるなど密なコミュニケーションが取りやすいです。
デメリットには、通学時間がかかること、優秀な講師は都市部に集中しており地方の受験生が指導を受けられず選択肢が限られてしまうことなどがあります。
また、夜間の通塾による心配、送迎などのご家族の負担の多さも気になるところです。
オンライン授業のメリットは、いつでもどこでも、全国の優秀な講師から指導を受けることができ、効率良く学習できる点です。
また、録画機能を活用することで授業を何度でも復習することができます。
人気のプロ講師はさまざまな有名塾・大手予備校に出講していますが、対面指導の場合はなかなか予約が取れないこともあります。オンライン指導だと人気講師も隙間を活用できるため指導を受けられる可能性があります。
デメリットは、対面指導に比べて授業外のコミュニケーションが取りづらいこと、オンライン授業の環境整備が十分でないと授業の価値が下がってしまうことです。
また、受験生によっては自宅では集中できず、教室や自習室のような学習環境がないと集中できない可能性もあります。
オンライン授業ときくと「安価であまり質が良くないのでは」と考える方もいますが、塾によって授業の質や価格設定は幅広いです。
質を重視したオンライン塾もあり、学習ロスを減らし効率良く対策を行う必要のある医学部受験においては強い味方になります。
授業方法 | メリット | デメリット | 費用感 |
対面授業 | ・ライブ感があり緊張感をもって授業に臨める
・授業後など何気ない会話から質問しやすい |
・通学のための移動時間が発生する
・事前に宿題や質問を提出できずその日の場当たり的な指導になることもある ・時間帯や講師の選択が限られる ・優秀な講師が首都圏に多く地方の受験生は指導を受けづらい |
集団か個別か、プロ講師か学生講師かなどで異なる |
オンライン授業 | ・学習ロスなく高品質な指導が受けやすい
・通学が不要で時間を効率的に使える ・事前に宿題や質問を提出でき指導が最適化されている ・時間がフレキシブルで人気のプロ講師の指導枠も取りやすい |
・学習環境が自宅のため緊張感が保てない場合がある
・強制力が弱いため意欲の低い学生に向かない |
低価格で授業を提供する塾・予備校~質重視で比較的高価格な塾・予備校まで幅が広い |
プロ講師か学生講師か
塾・予備校の講師の中には、講師業を専門とするプロの方とアルバイトとして講師を務める学生の方がいます。学生講師の場合、「費用が低い」「受験生と年齢が近しく相談がしやすい」などのメリットがありますが、指導力の低さやばらつきが指摘されることもあります。
プロ講師であれば、豊富な経験と専門知識、実績があるため効果的な指導が期待できます。難易度の高い医学部を受験する方には、プロ講師による指導がおすすめです。
しかし、たとえ知名度の高い予備校であっても講師のスキルには幅があります。そのため、受験生に合った講師からの指導を受けるためには、先に説明してきた「集団か個別か」「対面かオンラインか」といったポイントを押さえたうえで、医学部受験に最適な講師がいる塾・予備校かどうか見極めるとよいです。
医学部受験における塾・予備校の費用相場
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、日本の医師の平均年収は約1,436万円となっており高収入な職種とされていますが、たとえば私立医学部の卒業までにかかる学費は2,000万〜5,000万円に上るなど、医師として活躍できるまでの費用負担も高いといわれます。ここまで説明したように、塾・予備校にかかるコストも他の学科の受験対策と比べて高額になることが多いです。
先にも触れましたが、医学部受験のための塾や予備校での年間コストは、集団指導の場合で100万円程度〜、個別指導の場合で100万円〜600万円程度です。塾によっては800万円以上の費用がかかることもあります。
プロ講師が在籍しているのか学生講師が指導するのかなど、塾・予備校の体制によって費用感は変わってきます。次の段落で、医学部受験におすすめの塾・予備校を10校ご紹介します。それぞれの特徴も解説しますので参考にしてください。
【2025年】医学部受験を成功に導くおすすめ塾10選
医学部受験は、高度な学力と戦略が求められる狭き門です。お子様の医学部合格を願う保護者の皆様にとって、塾選びは非常に重要な決断と言えるでしょう。ここでは、2025年おすすめの医学部受験塾を10選に厳選し、それぞれの特徴や強みを分かりやすく解説します。