「睡眠時、眠りたいのに何度か目が覚めてしまう」
「最近、肩こりがひどい」
上記のような悩みを持っている方もいるでしょう。その悩みは実は普段から使っている枕が原因の可能性があるかもしれません。
普段使っている枕は、何でもよくて特にこだわっていないという方もいると思います。しかし自分に適した枕を選び使用することによって、日々の生活は快適になるのです。
今回は、生活をよりよくするためのおすすめ枕11選を紹介します。枕の重要性、枕を選ぶためのポイントなどについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
睡眠時の枕、なぜ重要?
そもそも枕はなぜ睡眠時に使用するのでしょうか。枕というと寝ている際の頭を支える寝具と思っている方は少なくないでしょう。しかし正確にいうと肩口まで引き寄せて首までしっかりと支えるためのものなのです。
身体に負担の少ない快適な寝る姿勢は、真っ直ぐ立った時の姿勢をそのまま横になってもキープ出来る状態です。首筋のカーブと寝具の間にできる隙間を、自然に埋めるのが枕の役割です。
枕なしで寝ると、次のような弊害が生じます。
<枕なしで起きやすい症状>
・寝返りがやりづらい、横向きになりにくい
・顔のむくみが起きやすい
・寝違えが発生しやすい
寝返りは快適な睡眠を持続するために睡眠中の無意識に起きる現象です。しかし枕がないと首を動かす領域が狭くなり寝返りが起きにくくなります。それにより快眠が妨げられてしまうのです。
そして、首を支える枕がないと頭に血液・水分がたまりやすくなり、顔がむくみやすくなります。また首を支える枕がないと首に負荷がかかってしまい、その結果起きてしまうのが、首への痛み・寝違えです。
また、枕なら何でも良いと思っている人もいるでしょう。しかし自分に適した枕を選ばないと、以下のような症状が起きやすくなります。
<自分に合っていない枕で起きやすい症状>
・いびき・肩こり
・首のシワができやすくなる
高い枕を使用すると、首の気道が狭くなる・血行不良が生じて、いびき・肩こりが起きやすくなります。また、首のシワができやすくなるのも、枕が原因です。自分に合っていない枕で就寝すると、首にシワが起きる不自然な状態を数時間にわたって維持するため、シワが残りやすくなります。
このように、枕なし・自分に適していない枕使用によって、さまざまな弊害が生まれるのです。質の高い睡眠を取り快適な生活を送るためには、枕にもこだわった方がいいでしょう。
枕選びの確認ポイント
良質な睡眠を取るためには、自分の体型に適した枕を選ぶ必要があります。適当な枕を選んでしまうと、先述したようにさまざまな弊害が生じるため、間違った枕を選ばないためのポイントを覚えておくことが大事です。
では、枕選びの大事なポイントとは何か、次より紹介します。
高さを確認
枕選びにおいて重要なのは、枕の高さです。枕の理想的な高さとは、立ち姿における背中・首・頭(後頭部)のS字ラインをそのままキープできるかを指します。
寝た状態でもS字をキープする枕とは、首部分を支える部位が平坦ではなく上部に盛り上がっている枕です。その盛り上がった部位が首のラインにフィットすれば、無理なくS字ラインをキープしたまま寝られます。
首を支える盛り上がりがないと、頭が高くなり顎を引き過ぎた姿勢になるため気道が塞がってしまい、いびき・首のシワの発生を招くでしょう。
その逆で後頭部を支える箇所が凹み過ぎて首を支える箇所が高過ぎると、頭に血行・水分が行きやすくなり、それにより起きるのが顔のむくみ、首への負荷がかかるという事態です。そしてこの状態でも気道が塞がってしまうので、いびきが発生しやすくなります。
また、枕の高さは、利用者の身長・体の大きさによってベストな高さが異なるので、どれくらいの高さが自分に適しているのか、事前に確認しておきましょう。
サイズを確認
枕を選ぶ際はサイズを確認することも重要です。サイズが自分の体に適していないと睡眠時に体が違和感を感じて深い睡眠が取れず、夜中に何度も目を覚ましてしまう可能性があります。
また、睡眠時に無意識に行う横向き・寝返りは良質な睡眠のための重要な要素であるため、枕のサイズが合っていないと円滑に横向きになれない・寝返りが打てないといった事態が起きて深い眠りにつけません。標準的な枕のサイズは横幅60cm・縦幅40cmほどです。標準体型より背が高い・大きい人はそれ以上のサイズを、そうでない人はそれ以下のサイズが適しています。
ただし、寝返りが多い人・寝相が悪い人は体が小さくても大きめのサイズが無難です。枕の高さ・寝た際のフィット感も大事ですが、横の動きである寝返りなどに対応できるサイズを確認することも大事といえます。
素材を確認
枕を選ぶ際は、高さ・サイズに加えて、その枕を構成する素材にも注目しましょう。
枕がどのような素材を使われているかといった点を無視する・素材の特徴を知らずに枕を購入すると、後になって枕の肌触りがしっくりこない・素材の匂いが嫌といった事態を招き、快適な睡眠が送れません。
そのような失敗を回避するために、枕で使用されている素材にはどのような種類があり、どのような性質なのか、覚えておきましょう。
枕の素材には以下のようなタイプがあります。
・ポリエステル 肌触りが良く安い、手入れが簡単。耐久性がない ・そばがら 通気性・吸湿性・耐久性に優れていて安い。防虫性が低い ・羽根 肌触りが良く通気性・吸湿性に優れているが、手入れがしにくい ・羽毛 肌触りが良く通気性・吸湿性に優れているが、手入れがしにくく匂いが独特 ・低反発ウレタン 体にフィットしやすい、通気性が悪く手入れもしにくい ・高反発ウレタン 硬い枕が好きな方におすすめ、通気性が悪く手入れもしにくい ・マイクロファイバー 通気性が良く防虫性も高い、耐久力もあるがフィット感が低い ・パイプ お手入れがしやすく安くて通気性もある、フィット感が低め ・コルマビーズ 通気性・防虫性・耐久力が高いが、フィット感は低め ・ラテックス フィット感が良く防虫力も高いが、通気性が低め ・ミニボール 硬めが好きな方におすすめ、通気性が良くお手入れも簡単 ・ゲル フィット感が抜群、お手入れしにくい |
それぞれに特色があるため、どれが自分に適しているのか熟考することが大事です。
自分と相性の良い枕、どうやって見つける?
自分との相性の良い枕を見つけたいけれど、どうやって見つけたらいいのかわからないという方もいるでしょう。そんな方のために、自分と相性の良い枕を見つけるためのポイントを紹介します。
寝る姿勢に合わせて探す
相性の良い枕を見つけるためには、自分の普段の寝る姿勢がどんなタイプであるのか、改めて確認する必要があります。
仰向けで常に寝ている姿がしっかりしている人は、枕の高さを重視しなくてはいけません。先述したとおり背中・首・後頭部のラインであるS字ラインを保つのが、首に負荷をかけない寝る姿勢ですが、人によっては枕の高さが低めが好み・高めが好みの人もいるでしょう。
かといって低過ぎても高過ぎても、首に負荷がかかってしまい、さまざまな弊害をもたらします。自分の高さであり、なおかつ首に負荷がかかりにくい枕を選ぶことが良質な睡眠を取るポイントです。
枕選びは、横向きに寝た場合のことも考慮しないといけません。横向きに寝た場合、顔が下に下がらないように支えられる高さの枕が必要です。両サイドの枕の高さが低いと横向きになった場合に顔が下がり、血液・水分が顔に集中してしまいます。
寝返りを打って横向きになった場合を考慮して、枕の両サイドがどれくらいの高さであるか、確認することが大事です。
マットレスとの相性で探す
枕の性質をよく確認することも大事ですが、自分が寝るための土台であるマットレスに注目することも大事です。いくら高さ・サイズ・固さなどを確認して自分の体にぴったりな枕を入手したとしても、それを置くマットレスの性質に合っていないと意味がありません。
人によってはそのソフトさが心地いいために、柔らかいマットレスを愛用している人もいるでしょう。しかし柔らかいマットレスに対して枕も柔らかい素材だと、枕も体も全体的に沈んでしまい、ちょうど良い枕の高さを保てなくなります。
その逆で硬めのマットレスに対して同じ性質の硬めの枕を選ぶと、体がマットレスに沈まないために枕が必要以上に高くなり、首に負荷がかかってしまうでしょう。
そのような失敗をしないために、家のマットレスが柔らかいタイプであれば枕は逆の性質である硬めの枕を、硬いマットには柔らかい枕を合わせましょう。
枕は自分の体との相性を考えることも大事ですが、マットレスの性質に合わせてバランスを取ることも重要です。
呼吸のしやすさで探す
枕の高さが重要であることは先述しましたが、枕の高さが自分に適していないと生じるのが呼吸のしにくさです。睡眠時に呼吸がしにくいと、いびきの発生だけでなく睡眠不足になってしまいます。
また、呼吸がしにくくなる状態で、最も怖いのが無呼吸症候群です。これが発生すると酸素不足による高血圧・心不全などの合併症が起きます。
無呼吸症候群の改善策を取らずに放置しておくと、命に関わる事態にも発展するため、睡眠時における呼吸のしやすさ、つまり枕の高さにはこだわらないといけません。
自分に適した枕を購入するためには、購入前に家でシミュレーションをすることが大事です。家にある枕や座布団を使って、どれくらいの高さが自分にぴったりで無理なく呼吸がしやすいか、その高さを覚えておく必要があります。
通気性で探す
自分にぴったりな枕を探す際はその商品が通気性に優れているか確認しましょう。代謝が良くて汗をかきやすい人が通気性の悪い枕を使用すると熱が逃げにくくなり、寝苦しくなります。この状態だと質の高い睡眠は取れません。
しかし通気性に優れた枕であれば、頭の血の温度が下がります。その温度が下がった血が体を駆け巡り、体全体がクールダウンして寝苦しさを解消してくれるのです。
また通気性が悪いと汗で汚れやすくなり、頻繁にお手入れをしなくてはいけません。しかし通気性が良い枕であればそれほど手入れをせずに使用を継続できます。
通気性が良い素材はそばがら・マイクロファイバー・パイプ・羽毛などです。素材によっては形が凸凹になり寝返りが打ちにくくなる弊害もあるため、どの素材が自分に適しているのか、確認しましょう。