シワ改善クリームは、シワの予防や今あるシワのケアができるスキンケアアイテムです。シワ改善クリームに配合される有効成分として認められている成分は現在5種類ありますが、どれを選べばいいかお悩みの方も多いはず。そこで今回は、有効成分が配合されたシワ改善クリームのおすすめを11選ご紹介します。他にも、シワ改善クリームの特徴や、シワ対策についてもご説明しています。ぜひ最後までご覧ください。
目次
シワ改善クリームとは?
シワ改善クリームとは、厚生労働省の承認を受けたシワ改善有効成分が配合されたクリームのことです。
目元・口元・おでこなどのシワが気になる部分をケアしたり、予防ケアのために使われます。
こちらでは、シワ改善クリームと一般的なクリームの違い、シワ改善クリームを使い始めるおすすめのタイミングについてご紹介いたします。
シワ改善クリームと普通のクリームの違いは有効成分の有無
シワ改善クリームと一般的な保湿クリームの違いは、「シワ改善有効成分」の有無です。
シワ改善クリームとして「医薬部外品」と表示されて販売されているものは、厚生労働省が認可した有効成分が一定の濃度配合されています。
2024年5月現在、国内では5種類のシワ改善有効成分が厚生労働省の承認を受けています。
【ナイアシンアミド】
成分名 | ナイアシンアミド |
表示 | ナイアシンアミド、ニコチン酸アミド、ナイアシンアミドW |
有効成分としての承認 | 2017年(推定) |
シワ改善へのアプローチ | 表皮+真皮 コラーゲン産生促進 |
使用メーカー/ブランド | KOSE、P&G、花王など多数 |
ナイアシンアミドはビタミンB群の一種で、シワ改善有効成分として、2018年に厚生労働省の認可を受けました。
ナイアシンアミドは表皮のセラミド合成を促進し、真皮のコラーゲン産生を促進することでシワを改善します。
シワ改善の他にも、メラニンの生成を抑制してシミを予防する「美白有効成分」、皮膚細胞抗肌荒れとしても厚生労働省の認定を受けています。
【純粋レチノール】
成分名 | 純粋レチノール |
表示 | レチノール |
有効成分としての承認 | 2017年6月 |
シワ改善へのアプローチ | 表皮+(真皮) 表皮ヒアルロン酸産生促進 |
使用メーカー/ブランド | 資生堂 |
純粋レチノールはビタミンAの1種で、浸透性がよく効率の良いシワ改善効果が期待できます。
国内でピュアレチノール単体を有効成分として医薬部外品を販売しているのは資生堂ですが、なめらか本舗のリンクルクリームなどナイアシンアミド等他の成分と合わせてピュアレチノールを配合している製品もあります。
レチノールは肌の代謝を助けてシワ改善を促す成分ですが、レチノールが含まれたクリームを塗ると人によっては乾燥や皮むけ、赤み、かゆみなどが生じることがあります。
これは「ビタミンA反応」「レチノイド反応」と呼ばれる症状です。レチノールやレチノイン酸(ビタミンA誘導体)を塗布し肌の新陳代謝が促されることで起こる一時的な反応ですので、多くの場合は使用し続ければ収まります。
A反応が長く続く場合または症状が重い場合は、すぐに使用を中断し医療機関の診察を受けましょう。
【ニールワン】
成分名 | ニールワン(NEI-L1) |
表示 | 三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピル アミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸Na |
有効成分としての承認 | 2016年7月 |
シワ改善へのアプローチ | 真皮 好中球エラスターゼ活性阻害作用 |
使用メーカー/ブランド | POLA |
ニールワンはポーラが開発し、日本で初めてシワ改善の効能・効果を表示できる有効成分として承認された成分です。
ニールワンは4つのアミノ酸誘導体で構成された成分。真皮層のコラーゲン、エラスチン、プロテオグリカンなどを分解する好中球エラスターゼの働きを阻害する働きが認められています。
【VEP-M】
成分名 | VEP-M |
表示 | dl-α-トコフェルリン酸ナトリウムM |
有効成分としての承認 | 2021年2月 |
シワ改善へのアプローチ | 表皮 ヒアルロン酸、セラミドの産生促進 |
使用メーカー/ブランド | メナード |
VEP-Mは日本メナード化粧品が開発した成分で、「安定化ビタミンE誘導体」とも呼ばれます。
VEP-Mは肌の中でビタミンEに変換され、表皮のセラミドとヒアルロン酸産生を促します。この作用により肌の水分量と柔軟性を向上させることで、シワ改善効果が期待できます。
【ライスパワー No.11+】
成分名 | ライスパワー No.11プラス |
表示 | コメ発酵液 |
有効成分としての承認 | 2022年4月 |
シワ改善へのアプローチ | 基底膜+表皮+(真皮) セラミド・NMF・ヒアルロン酸産生促進、基底膜産生促進 |
使用メーカー/ブランド | 勇心酒造、KOSE |
ライスパワー No.11+は、安政元年創業の勇心酒造が開発したコメ発酵液です。
表皮を支えている薄い膜「基底膜」のコラーゲン分解を防ぎ、増加を助ける働きがあります。他にも表皮のセラミド・NMF・ヒアルロン酸産生促進、真皮のコラーゲン増加を促進する効果があり、シワ改善と皮膚水分保持機能改善の2つの有効成分として承認されています。
シワ改善クリームは何歳から使うべき?おすすめのタイミング
シワ改善クリームを使い始めるのにおすすめのタイミングは、20代後半〜30代くらいです。
もちろん、シワの有無や肌質によって人それぞれ最適なタイミングは異なるのですが、一般的に20代後半ごろからコラーゲン量などが減少し始め、肌の状態が変化してくるので早めに対策することをおすすめします。
ただ、シワ改善クリームは保湿力が高い製品が多いので、脂性肌の方や20代後半の方だと使用感が重たく感じることがあります。
全顔に使えるタイプであっても、ベタつきや重さが気になる場合はシワが気になる部分のみ部分使いするとよいでしょう。
シワができる主な原因は経年変化と光劣化の2つ
シワができる主な原因として、「経年変化」「光老化」の2つが挙げられます。
それぞれの詳細と、肌への影響についてご説明していきます。
経年変化
経年変化とは、「自然老化」あるいは「生理的老化」とも呼ばれる加齢や遺伝的要因による肌の老化です。
人によって程度はありますが年齢を重ねることで、
・皮脂分泌や角層の保湿機能減少
・真皮のコラーゲン等の減少
・角層のバリア機能の変化
・女性ホルモンの減少
といった要因でシワ、乾燥、くすみといった肌の変化が現れやすくなります。
光劣化
光老化は、紫外線を浴び続けることで現れる皮膚の老化現象です。
紫外線にはUVA、UVB、UVCの3種類があります。UVCはオゾン層で吸収されますが、UVBの一部とUVAは地上まで届きます。
・UVA(波長 400~315nm)
UVAは真皮まで届きます。
UVAを浴び続けると深いシワやたるみなどが現れます。
・UVB(波長 315~280nm)
UVBは表皮に影響を及ぼし、日焼け、シミ、シワなどの肌トラブルの原因になります。
シワ改善クリームの正しい使い方と注意点
シワ改善クリームは、1〜2回使っただけで効果が出るというものではありません。
正しい使い方と注意点を押さえて、しっかりとシワケアを行いましょう。
使うタイミングは美容液や乳液の後
一般的には、化粧水→美容液→乳液→シワ改善クリームの順番で使うことが多いです。
ただ、製品によっては化粧水の後に使うことを推奨しているものもあるので、基本的にはメーカーや製品パッケージの順番を守ってください。
シワが気になる部分は特にやさしくなじませる
すでにできているシワが気になる部分は、特に丁寧に優しく塗りましょう。
表面にサッとぬるだけだと、シワで隠れた部分の皮膚に成分が行き届かず、思ったような効果が得られないことがあります。
シワ改善クリームは継続使用が大事!
シワ改善クリームは有効成分が表皮、あるいは真皮にアプローチして徐々にシワを薄くするためのスキンケア製品です。
効果を判断するためには、最低でも数か月は毎日使い続けて様子をみましょう。
シワを伸ばしたいからといって力を入れるのはNG
既にシワができている部分は弾力繊維や角層のバリア機能が弱っている状態です。
シワを伸ばしたいからといって無理やり力を入れてゴシゴシ塗ると、却って肌に負担がかかってしまいます。
マッサージをしたい場合はマッサージクリームやオイルがおすすめ
顔の皮膚は薄いのでマッサージをする際は摩擦による肌負担を避けるために、油分がたっぷり入ったマッサージクリームやオイルを使うのがおすすめです。
シワ改善クリームは部分使い用のものがあったり、マッサージに使うには油分が少ないものが多いです。
特に軽いジェル状のクリームは水分が多く油分が少ないので、マッサージにはあまり適しません。
シワ改善クリームをマッサージに使いたい場合は、全顔に使えてマッサージクリームとしても使用できるという表示があるものを選びましょう。
シワ改善クリームを選ぶ3つのポイント
シワ改善クリームは、色々なメーカーからたくさん販売されています。
こちらでは、数多くあるシワ改善クリームを選ぶ上で大切な3つのポイントをご紹介します。
シワ改善効果が認められた有効成分が配合されているか
シワ改善クリームを選ぶ際には、厚生労働省に効能・効果が認められた有効成分が配合されたものを選びましょう。
先ほどもご紹介しましたが、2024年5月現在日本国内で承認されている有効成分は以下の5種類です。
・ナイアシンアミド
・純粋レチノール
・ニールワン
・VEP-M
・ライスパワー No.11+
また、同じ成分が入っていても化粧品扱いの製品もあります。
有効成分が一定の濃度配合されている医薬部外品と表示されているものがおすすめです。
価格帯や使用感などが継続しやすいか
シワ改善クリームは毎日継続使用するのが大切なので、無理なく続けられる価格帯のものを選ぶとよいでしょう。
また、使用感も継続して使う上で重要な要素のひとつです。
・テクスチャー
・肌なじみ
・香り
などが自分好みのものだと、忘れず使い続けやすいです。
保湿力が高いか
乾燥もシワができる要因のひとつなので、有効成分以外にも保湿成分が配合された製品を選びましょう。
特にちりめんしわや小じわと呼ばれる細かくて浅いシワが気になる場合は、保湿力の高いシワ改善クリームがおすすめです。
敏感肌の人は試供品やテスターでパッチテストをしてから使用しよう
シワ改善クリームに含まれている成分は、人によっては刺激を感じることがあります。
大抵は一時的なもので使い続けることで刺激を感じにくくなりますが、敏感肌の方、過去にスキンケア製品で肌トラブルが起こった方は、パッチテストをしてから自分の肌に合うか確かめましょう。
パッチテストの手順は以下の通りです。
1.清潔な二の腕の内側の肌にクリームを500円大の大きさくらいに塗る
2.そのままの状態で、かゆみ、赤みなど刺激を感じないか確認する
3.不安な場合は3日ほど同じ箇所でパッチテストをして様子を見る
パッチテストをした際に刺激を感じた場合はすぐに水などでよく洗い流し、医療機関の診察を受けてください。